杉の大杉   目通り15m/10.5m 樹高57m/高知県 大豊町/国指定特別天然記念物


  

●スサノオの命が植えたという樹齢3000年の大杉。土佐はときに豪放磊落な気質を生み出す。そんな土地だからこそ
 このようなとてつもない巨樹が育ったのだろうか。●また巨樹が残るのにはあらゆる災害を乗り越えたという奇跡と
 それをいたわり慈しんできたという人々の畏敬の心が何代、何十代と受け継がれてきたたまものでもある。
●実際にこの大杉を見ると、時を越えた神話の世界に迷い込んでしまうようだ。これ程のものが本当に地面から芽吹いて
 ここまで成長したのだろうか。千年という時間の単位が、目の前でいまだ営まれている事に驚愕してしまう。

 ●まだ銅板が貼られていなかった当時の写真。
●大杉は過去に落雷を受けて、両方の幹に大きな裂け目ができた。現在はそれを保護する為に両木の内側に長く銅板が
 貼り込まれている。やや痛ましい姿ではあるが、樹は今も葉を落とさずしっかりと地面をかみしめて堂々と立っている。
●落雷で倒れなかったのは、この杉が南北二本の夫婦木だったからかもしれない。