エントツ山 (生子山)
約110年前の、明治21年に、作られたレンガ造りの煙突です。
生子山の下に、精錬所が作られ、60mの煙道に導かれて
この煙突から排出していたようです。 が・・・・
後方に、屏風の様に1000mを超える四国山脈がある為、空気が滞留して、
精錬過程で出る亜硫酸ガスが、近隣の農作物被害を、起こし、
明治28年廃止となりました。(上は、操業時の写真)
久しぶりに行ったのですが、エントツの下部はコンクリートで補強されて
昔のように、エントツの穴から、空を見ることは出来ませんでした。
又、レンガの風化も進んでいて、エントツの回りは立入禁止になっています。
昨年、住友から新居浜市に、移管されたみたいですので、
近代化産業遺産として、市民に親しめる公園化されると期待しています。
(昔は、遠足で、良く行ったです)
新居浜検定では、高さ約18mと言われていましたが、本当は、20,145mあったそうです。
新居浜市・別子銅山文化遺産課
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2008年(平成20年) 煙突とその周辺が新居浜市の所有になりました。 拍手 !!
噂では、別子山の美林と交換したとかの話も聞こえてきました。(真偽のほどは分かりませんが・・)
2011年3月までの予定で、煙突の耐震補強工事と、先端部分の痛みが激しいので煉瓦の積替え工事が行われていました。
工事現場を見てきました。
索道も設置され、結構、大掛かりな工事をしています。
50年も前になりますが、小学校の遠足で、エントツ山に歩いていった記憶があります。
その時に、煙道の穴から空を見たことを覚えています。今回、丁度、工事中で、北側の煙道が何十年ぶりかで再び開けられていました。
覗いて見ると、南側にも、メンテナンス用でしょうか? 同じような穴が開いていた様です。(丸い穴は、耐震補強の為に今回開けられた穴)
穴があれば、人間なぜか入ってみたくなるものです。
煙突の、内部。山根精錬所が、稼動していた時は、高温の亜硫酸ガスを伴った煙が、ここを通っていたのは、想像できます。
小学校の遠足の時には、上を見ると、ただ、”空が見える”だけで、感激していたのですが、今回は、こんなに黒くなりながら、
長い間、風雪に良く耐えた。そして、煉瓦の、ところどころに緑色も見えます。硫化銅でしょうか? なんて、感慨にふけりました。
生子山の上から、100年余り新居浜の発展を、見続けて来てくれたエントツに、「ご苦労さん」と言いたくなりました。
2011年 3月 耐震補強工事も終わり、これからも、新居浜を見ていてくれるシンボル的な存在であり続けると思います。
周辺も、整備されてくるでしょうから、足を運んでみてはいかがでしょうか。
煙突・頂上部の模型
今回の、工事では、煙突・頂上部の、実物大の物を、煙筒前に作っています。
大きさは、92x92cm 厚さ 45cmと、地上で見ると、結構大きいものです。
今回、山根体育館の、日本庭園からも、新道が出来ています。