石ヶ山丈 停車場
別子銅山記念図書館で、「別子鉱山鉄道略史」 昭和53年3月 別子銅山記念館 発行を、見つけた。
その中に、石ヶ山丈停車場平面図を見つけ、小躍りする気分になった。
何度も、石ヶ山丈停車場に行っているので、この図面は嬉しかった。
しかし、縮尺以一吋為一鎖が、気になる。
一吋 (1インチ) = 2,54cm
一鎖 (1チェーン) =20,1168m
つまり、20,1168mを、2.54cmに縮尺しているらしい。 1/792 の、図面という事。
後で分かるのだが、図書館でコピーした原本も、コピーだった事が、時間がかかった原因となる。
巻尺を持っていって、石ヶ山丈停車場を測れば良いのだが、「歩数で概略を出せば良い」
と思い、上の図を作ったが、数字が合わないのである。
次回に行った時も、歩数で、概略の数字をだしたが、やっぱり数字が合わない。 どうして ?
レーザー距離計
レーザー距離計が、昔に比べて安くなっている事を知って、購入
10−500m(33−999ft) ・ +−89度 ・ 精度+−1m 防水 重さ210g
これなら、山へ持って行ける大きさと重さである。 本来は、ゴルフで、飛距離を測る物らしい。
だから、公式な図面には使えないようであるが、今回の目的には、十分な性能である。
下図は、レーザー距離計での、測定結果である。
でもやっぱり、数字が合わない(汗・・)
中央部分が、合わない。そういえば、図書館の原本も、コピーでした。そのため中央部分が、隠れていたのです。
下図は、その補正です。
中央部分を、補正して、縮尺を入れました。 これで完成です。
石ヶ山丈停車場が、予想以上に大きいのに驚かされます。山の斜面にこの様な停車場を、明治26年完成させたのです。
山の斜面という事で、上下に立派な石積みがあります。
城の城壁を、想像する規模です。
興味をもたれた方は、訪れて見る価値があります。
後日、新居浜市役所の、別子銅山文化遺産課をたずねた時、この話をしました。
すると、蔵書の中から、「別子鉱山鉄道略史」を出してきてくれました。
上記の修正した図面と比べると分かりますが、線路の分岐・石垣の細かい所・倉庫の文字・等を、発見しました。
この場をお借りして坪井課長に、お礼申し上げます。
一度失われた情報は、簡単には復元しないことを、思い知らされました。
図面の中に、赤色で、A点・B点を、追加しています。この地点から、木々の間から、マイントピア別子を見ることが出来ます。
2009年の春、この地点から、大型の懐中電灯を照らし、マイントピア別子の、ボランティアガイドの方に写真をとってもらいました。
これにより、「石ヶ山丈停車場」の、位置特定ができました。
その様子は、こちらから