第6回・PWCばか詰作品展
PWCルール説明&解答要項
第6回の解答発表です。北村さんの超大物301手詰は正解者2名の超難解作でした。
暑い時期ですがゆっくり盤に並べて鑑賞してみてください。 【PWCばか詰ルール説明】 1.取られた駒は(2.の例外を除き)取った駒が元あった場所に復元する。 2.二歩及び行き所の無い駒の禁に触れる場合は、復元せずに持駒になる 3.成駒は成ったままで復元する 4.成れる位置に復元した場合、成不成の選択は行えない (2005年9月5日に掲示板でクロ氏が提案されたルール設定に準じています) ・表記法は駒を取った場合・・・○○駒(駒取り)/●●駒(←取られた駒の復元)とします。 簡単な参考として”たくぼんの解図日記”の2005年11月25〜27日付け:「PWCばか詰めについて考える」をご覧下さい 【解答要項】 開催日 : 2006年7月15日(土) 解答締切 : 2006年8月10日(木) 解答発表 : 2006年8月13日(日) 【注意】 スペースの関係で敬称は略させていただいております。ご了承下さい。 なおこの出題は「正式発表」扱いとしFairy Top\の対象です。 今回もPDF版を作成しております。ご利用下さい。 第6回PWCばか詰作品展PDF版 第6回PWCばか詰作品展解説編PDF版(製作中) PWC1 太郎@神無一族 作 (登場3回) PWCばか詰 3手
【詰手順】
39飛 29銀 同飛/39銀 迄 3手詰 【解説(のようなもの)】 FM解析局面数は全部で13しかありませんので簡単ですが、角合をちょっとでも考えてくれれば作者は満足です。このような作品を簡素な形で表現するのは意外と大変なのです。幕開けには最高の一品。 * 北村太路 「前回のを見たときもこの筋は気づかなかったです。横からこんなのもあったんですねぇ。もう1作くらいこのシリーズはあるのかな。」 多分あるでしょう。 っていい加減なコメントですが 橋本孝治 「前回の姉妹作…と思って角合をすると失敗。単純でもポイントは押さえた作。」 このポイントの着眼点が素晴らしい 小峰耕希 「こういう作品って、それなりに感心はするのですが、コメントのしようがなくて困ったりもします。」 長いものばかりが素晴らしいのではないですよ。 もず 「前々回とのツインかと思ったのですが、微妙に配置がずれていました。最下段の方が合駒が限定しやすいですね。」 隅の老人B 「暑いが、解ければ涼風、ビールで乾杯。残念、私は下戸。氷を浮かべた麦茶で乾杯。」 これは意外でした。私も生中1杯で眠たくなる方です。 若林 「簡素形からの限定合。うーん。」 う〜んの意味は? PWC2 若林 作 (登場7回) PWCばか詰 7手
【詰手順】
57銀 65玉 77桂 64玉 55金/45銀 同玉/64金 54金 迄 7手詰 【解説(のようなもの)】 中段玉での小駒図ですが、過去の作品でも意外と解くのに難渋する場合が多い。これはPWC特有の詰上がりが脳内で描き難いということと狙いが明確でないということが言える。初手の57銀で上部を抑える所に気付けば道は見えてきます。最終手がPWC特有の手で、金での王手は玉の斜め前から以外は取る事が出来ません。 こう言う形は現在若林さんの得意とするところで今後も苦しめられそうです。 * 橋本孝治 「最初全然違う詰上りを想定したため、とても苦労しました。しかもそれが勘違いで、全然詰んでいない形だったという…。PWCには慣れたつもりでしたが、まだまだのようです。」 よくあります。ショッチュウデス。というよりPWCは頭で5手先が図化できません。 小峰耕希 「6手目迄これしか無さそうだし、手順が平凡だし、詰まなさそうだし…、と思ったら、最終手で一気に締まりましたね。」 もず 「これだけ駒数が少ないのになぜか詰ましにくいです。特に77桂を打つのが難しい感じがします。」 若林さんだけに桂は最後と思ったらいけません 隅の老人B 「昼食後、金銀桂での詰上がり図を考える。最終のタツタの3手に長時間、解けた時は、晩御飯。」 これだけ考えたら頭が痛くなりそうですね。 若林 「初形重視の66銀→46銀も考えたのですが、どちらが良かったか。」 私なら58でしょうか・・・・(異能?) PWC3 若林 作 (登場8回) PWCばか詰 7手
【詰手順】
45銀 46玉 57銀/66飛 55玉/46桂 44銀 45玉 36銀 迄 7手詰 【解説(のようなもの)】 銀で玉を攻める場合、斜めからの王手は取れないということを頭に入れておけば良い。本作の王手は全て斜め銀の王手となっている。とはいえ紛れの数は相当でかなり難しいことに変わりがない。53桂は惜しい配置であるが余詰があては仕方ない所でしょう。 * 橋本孝治 「53桂が惜しい形。PWCでは銀も結構強い駒であることを感じる作。」 銀が主張しています。 小峰耕希 「配置も展開(最終手だけは気持ち良い)もAと似てる?」 う〜ん??どうかな? もず 「紛れをすべて読まされました。銀に対して同玉と取る手があると想定できると解けるみたいです。」 紛れは多いです。中段玉は大体そうですが・・・ 隅の老人B 「本題は短時間で解けました。実力? いいえ、運が良かったのです。やたらに駒を動かし、下手な鉄砲で解いていますので。」 頭の中では考えられないのでひたすら駒を動かす・・・最有力な攻略法でしょう 若林 「53桂の余詰消しが微妙なんですが、限定なので良しとしました。余詰消しの駒も限定の方が望ましい、という考え方は一般的なのでしょうか。」 解答者には余り理解してもらえないが、創り手からは納得の意見です PWC4 もず 作 (登場2回) PWC打歩ばか詰 9手
【ルール注意】最後必ず打歩で詰ませて下さい。
【詰手順】 19飛 29金 28銀 同金/29銀 37飛 38歩 同銀 48玉 49歩 迄 9手詰 【解説(のようなもの)】 紛れは結構あります。飛車で歩を取ることを考えれば、初手49飛 38玉 58飛 48歩 同飛直〜(初手29飛もあります)などという手順が浮かびますがこれではどうしても9手では詰みません。27桂を無くすとこの筋で詰みます。作意は2手目金合から28銀で銀を29に移動して歩を銀で取ることになりますが、飛車2枚の持駒から歩を飛車でなく銀で取るという発想に気付くのは大変です。もずさんの主張を感じられる作品でした。 * 北村太路 「2枚手持ちにありながら銀で歩を取る。3七に限定打。自力で解いてないからかあまり面白みを感じませんでした。(fm使用)」 橋本孝治 「飛打の組み合わせを散々読まされた後、しぶしぶ2手目の合駒を読みました。紛れを充分に残したまま、最後まで歩合を出さない構成を成立させたのはすごいと思います。」 飛車で取る方から考えるのが普通で、早く歩合いしたいところも普通ですので苦労するのは必至でしょう。 もず 「PWCでは限定合をすぐに動かすのをやりやすいのですが、打歩ルールをつけても余詰が消しにくいので、本当は偶数手系でやるべき手順なのかもしれません。」 偶数系は苦手です 隅の老人B 「先ずは歩の入手を考える。4手目がPWCの妙手?銀が戻るのを忘れていました、少し情けないぁ。」 若林 「もず氏を信じて初手59飛は捨てて無事に解決。初手さえ決めてしまえば楽しく解けました。」 アンチキルケなら59飛ですが・・・ PWC5 神無七郎 作 (登場2回) PWC打歩ばか詰 11手
【ルール注意】最後必ず打歩で詰ませて下さい。
【詰手順】 64角 53歩 54桂 同歩/53歩 41桂成 33玉/42香 55角 44歩 同角 32玉 33歩 迄 11手詰 【解説(のようなもの)】 33玉型にして99角という手がらしいが・・・さにあらず。不思議な位置64への角の限定打は歩を2歩禁を利用して入手するということ。53に歩合させて7手目55角に44歩合を取る事が出来るようになりますが、その時に角は55で無いと2歩禁になりませんので初手64が限定の位置と言うわけです。感心するのは42香、41成桂の壁作りの自然さです。狙いのはっきりしているということで解後感は抜群です。 * 北村太路 「初手の限定打がすごい、のかもしれないのですが、やはり自力で解いていないからか今一つピンときてません。(fm使用)」 自力で少しは考えたら感想はかなり違うと思います。 橋本孝治 「せっかく作ったんだから、とPWC6と一緒に投稿した作ですが、やはり気の迷いだったようです。」 いえいえこのような作品も必要です。 もず 「99角からの歩入手を考えたくなりますけども、41に成駒がこないと詰まないんですね。この意味付けの角限定打は打歩ではよくでてきそうです。」 隅の老人B 「2歩禁で歩の入手は予想通り。41桂成で壁造りは巧み。いつも感心、七郎さん。」 この壁作りは私も感心しました。 若林 「歩の入手方法が二歩によるものと検討がつくので64角を見つけることは難しくないが、それでも限定打の発見は嬉しい。収束がノーマルメイトなのは意図的なものかどうかは興味あるところ。」 どうでしょうか?七郎さん PWC6 神無七郎 作 (登場3回) PWC打歩ばか詰 21手
【ルール注意】最後必ず打歩で詰ませて下さい。
【詰手順】 22と/33香 同玉/11と 33と/44香 同玉/22と 44と/55香 同玉/33と 55と/66香 同玉/44と 66と/77香 同玉/55と 77と/88香 同玉/66と 88と 86玉 76と 95玉 99香 96歩 同香 同玉/95香 97歩 迄 21手詰 【解説(のようなもの)】 美しい初形に思わず見惚れてしまいます。手順は88とまでは誰でもこうする所ですが、ここからが意外と難しい歩を入手する為には最下段に香を打って歩合させないといけません。86玉から76と、95玉以下の収束手順が形を崩さず実現できたのは作者の日頃の行いが相当良い為だと私は思います。本当に素晴らしい一作です。 * 北村太路 「香を歩にして斜めに呼んで来て9段目と交換して打歩詰、という作図は試みたのですが、最後詰ますための舞台がみっともなかった気がします。歩じゃなくて香を呼んで来て取って、その香で歩を取って打歩詰にすれば、こんな綺麗な初形になるとは。打歩詰だから歩を呼んでこよう、というのが発想が貧困でした。一度解けたはずが、解答を書く段で詰まなくなり焦りました。」 考える所は収束だけですが、これがなかなか骨がありました もず 「わかりやすい趣向と思ったのですが、収束が見えなくて苦しみました。しかし、収束のための駒が不要だったので価値がでましたね。」 斜め1直線で攻め方と金のみで完成ですから恐れ入ります 隅の老人B 「先ずは綺麗な斜1線に見とれる。手順も楽しく、最後で小考。詰上がり図も気が利いていて、これも感心。いつもながらの好作です。」 若林 「発見賞。収束用の駒が不要なのが美しい。」 私もこういうのを創ってみたい・・・いつも言ってる PWC7 吉川慎耶 作 (登場4回) PWCばか詰 69手
【詰手順】
69金 49玉 59金 39玉 49金 29玉 39金 18玉 29金 同玉/18金 19金 39玉 29金 49玉 39金 59玉 49金 69玉 59金 79玉 69金 88玉 79金 同玉/88金 89金/88飛 69玉 79金 59玉 69金 49玉 59金 39玉 49金 29玉 39金 18玉 29金 同玉/18金 19金 39玉 29金 49玉 39金 59玉 49金 69玉 59金 79玉 69金 89玉 79金 98玉 89金 同玉/98金 99金/98飛 79玉 89金 69玉 79金 59玉 69金 49玉 59金 39玉 49金 29玉 39金 19玉 29金 迄 69手詰 【解説(のようなもの)】 楽しいくるくる級の趣向作です。金追いで右に左にとリズミカルに動きます。巧妙なのは折り返し部分PWCの特性を上手く利用しています。玉方の飛車を8段目に移動すれば最終手同飛と取る手がありませんのでこれで詰みです。易しいながら楽しめる作品です。 最近ネット上で吉川さんの名前を拝見できないのが少々心配です。 * 北村太路 「なるほどー。ちょっとだけ端での周り方で悩みました。楽しめました。図も暑苦しくなくいいと思います。」 橋本孝治 「シンプルな機構で金追い2往復を実現。でも、29金では詰まないようにして、もう片道金追いを増やして欲しかった。参考までに、無理やり往復回数を増やす案も作ってみました。(正式に投稿した方が良いでしょうか?)」→第7回に頂きました PWCばか詰 117手 小峰耕希 「完璧にくるくる化出来てますね。この趣向ですが、飛や銀の枚数制限が無かったら、9×9盤でどこまで拡張出来るのでしょうか。」 どこまでも行くでしょう。解答書くのは大変でしょうが・・・ もず 「わかりやすいですね。仕組みをかえずに2往復半できるのは素材がよいからだと思います。もう少しいろいろできそうな感じもあります。」 7回の七郎作に期待下さい 隅の老人B 「すこし長いが、涼しい木陰の散歩道。折り返しが巧妙。猛暑の最適、スラスラ解けて、冷やし素麺。」 冷やし素麺いいですね。四国は冷やしうどんの方が多いかも 若林 「楽しい2.5往復。軽めの作品で、気持ちよく解けました。」 吉川さん是非次作もお願いします PWC8 北村太路 作 (登場13回) PWCばか詰 301手
【詰手順&解説のようなもの】
正解者2名の超難解作。 とりあえず手順を進めていきます。 47龍以下龍を27まで持ってきてここから左辺に玉を移動させます。 47龍/57と 同と引/48龍 37龍/48と 同と引/38龍 27龍/38と 46玉/36香 37龍/27と 56玉/46香 47龍/37と 66玉/56香 57龍/47と 76玉/66香 67龍/57と 同と引/68龍 77龍/68と 同と引/78龍(ここまで16手) 1図 ここで87龍として95桂を成らせます。これは将来回転するのに邪魔になるので成駒にしておかないといけないのです。 87龍/78金 同桂右成/95龍 86龍/95と 66玉/76香(ここまで20手) 2図 ここからは玉を66,76の地点で移動させながら玉方の駒配置を変換していきます。 この辺りが本作解図の難所です。回転の邪魔になる生桂を95まで運んで87で成駒にしておくことが必要です。この辺りの手順が勝負どころです。銀を運ぶ手順と桂を運ぶ手順をうまくつなぎ合わせないと手数オーバーしてしまいます。 75龍/86桂 同と左上/64龍 55龍/64金 76玉/66香 65龍/55と 同金/64龍 75龍/64と 同と右/84龍 85龍/84銀 66玉/76香 75龍/85と 同と上/64龍 55龍/64と 76玉/66香 65龍/55金 同と上/64龍 75龍/64と 同銀/84龍 85龍/84と 同と寄/95龍 86龍/95桂 66玉/76香 77龍/85と 同金/78龍 67龍/78と 同と引/68龍 57龍/68と 76玉/66香 67龍/57と 同と引/68龍 77龍/68金 同と引/78龍(ここまで52手) 3図 続いて2枚目の桂も成らしたら、今度は右辺に玉を追います。 87龍/78圭 同桂成/95龍 86龍/95と 66玉/76香 77龍/86と 56玉/66香 67龍/77と 46玉/56香 57龍/67と 36玉/46香 47龍/57と 同と引/48龍 37龍/48と 同と引/38龍 27龍/38と 同と上/16龍(ここまで68手) 4図 準備が整いましたので、いよいよ回転に入ります。1回転目。 25龍/16と 46玉/36香 35龍/25金 56玉/46香 45龍/35と 66玉/56香 55龍/45金 76玉/66香 65龍/55と 同と上/64龍 75龍/64銀 同と上/84龍 85龍/84と 同と右/95龍 86龍/95と 66玉/76香 77龍/86と 56玉/66香 67龍/77と 46玉/56香 57龍/67と 36玉/46香 47龍/57と 同と引/48龍 37龍/48と 同と引/38龍 27龍/38と 同と上/16龍(ここまで96手) この5図時点で、4図からぐるっと一周したことになります。4図との違いは75銀→64銀、55金→45金、35金→25金 です。 5図 25龍/16金 46玉/36香 35龍/25と 56玉/46香 45龍/35金 66玉/56香 55龍/45と 76玉/66香 65龍/55と 同銀/64龍 75龍/64と 同と右上/84龍 85龍/84と(ここがポイント・6図 ここまで109手) 6図 今までの流れから行くと、同と右/95龍〜となるところですが・・・。そのまま進めると65銀が55に移動することが出来ません。 66玉/76香 75龍/85と 同と左上/64龍 55龍/64と 76玉/66香 65龍/55銀 同と上/64龍 75龍/64と 同と右上/84龍 85龍/84と (ここまで119手) 一旦66玉と逃げて65銀→55銀と移動させておくことが必要でした。この破調ともいえる部分を見破れるか?これが難関でした。 7図 今度は素直に同と右と取ります。 同と右/95龍 86龍/95と 66玉/76香 77龍/86と 56玉/66香 67龍/77と 46玉/56香 57龍/67と 36玉/46香 47龍/57と 同と引/48龍 37龍/48と 同と引/38龍 27龍/38と 同金/16龍 (ここまで134手) 寄り道はしたものの2周目を回りました。 64銀→55銀、45金→35金、25金→27金と移動しています。 8図 25龍/16と 46玉/36香 35龍/25金 56玉/46香 45龍/35と 66玉/56香 55龍/45銀 76玉/66香 65龍/55と 同と上/64龍 75龍/64と 同と右上/84龍 85龍/84と 同と右/95龍 86龍/95と 66玉/76香 77龍/86と 56玉/66香 67龍/77と 46玉/56香 57龍/67と 36玉/46香 47龍/57と 同と引/48龍 37龍/48と 同と引/38龍 27龍/38金 同と上/16龍 (ここまで162手) 今度は普通に3周目。 55銀→45銀、35金→25金、27金→38金と移動です。 9図 25龍/16金 46玉/36香 35龍/25と 56玉/46香 45龍/35銀 66玉/56香 55龍/45と 76玉/66香 65龍/55と 同と上/64龍 75龍/64と 同と右上/84龍 85龍/84と 同と右/95龍 86龍/95と 66玉/76香 77龍/86と 56玉/66香 67龍/77と 46玉/56香 57龍/67と 36玉/46香 47龍/57と 同と引/48龍 37龍/48と 同金/38龍 27龍/38と 同金上/16龍 (ここまで190手) 次も普通に4周目。 45銀→35銀、25金→27金、38金→37金と移動です。 10図 25龍/16と 46玉/36香 35龍/25銀 56玉/46香 45龍/35と 66玉/56香 55龍/45と 76玉/66香 65龍/55と 同と上/64龍 75龍/64と 同と右上/84龍 85龍/84と 同と右/95龍 86龍/95と 66玉/76香 77龍/86と 56玉/66香 67龍/77と 46玉/56香 57龍/67と 36玉/46香 47龍/57と 同と引/48龍 37龍/48金 同と引/38龍 27龍/38金 同と上/16龍 (ここまで218手) 次も普通に5周目です。 35銀→25銀、37金→48金、27金→38金と移動です。 11図 25龍/16銀 46玉/36香 35龍/25と 56玉/46香 45龍/35と 66玉/56香 55龍/45と 76玉/66香 65龍/55と 同と上/64龍 75龍/64と 同と右上/84龍 85龍/84と 同と右/95龍 86龍/95と 66玉/76香 77龍/86と 56玉/66香 67龍/77と 46玉/56香 57龍/67と 36玉/46香 47龍/57と 同金/48龍 37龍/48と 同金引/38龍 27龍/38と 同銀生/16龍 (ここまで246手) 次も普通に6周目です。 25銀→27銀、48金→47金、38金→37金と移動です。 12図 25龍/16と 46玉/36香 35龍/25と 56玉/46香 45龍/35と 66玉/56香 55龍/45と 76玉/66香 65龍/55と 同と上/64龍 75龍/64と 同と右上/84龍 85龍/84と 同と右/95龍 86龍/95と 66玉/76香 77龍/86と 56玉/66香 67龍/77と 46玉/56香 57龍/67と 36玉/46香 47龍/57金 同と/48龍 37龍/48金 同と引/38龍 27龍/38銀 (ここまで273手) 同様に一周し27龍に対して、今までは16の駒で取っていましたが、ここから手順を変えて収束向かいます。 13図 46玉/36香 37龍/27と 56玉/46香 47龍/37と 同金引/48龍 57龍/48金 同金引/58龍 67龍/58と 46玉/56香 57龍/67金 同と/58龍 47龍/58金 同銀生/38龍 37龍/38と 56玉/46香 47龍/37銀 同金/48龍 57龍/48と 同金引/58龍 67龍/58金 46玉/56香 57龍/67金 同金引/58龍 47龍/58金 同と/48龍 37龍/48銀 同と引/38龍 47龍/38と 迄 301手詰 収束も紛れが多く、一筋縄ではいきません。銀の尻に龍は予想できますが、最短手順を探すのは難しい。この辺りの手順は是非盤に並べて鑑賞してみて下さい。 詰上り図 前作同様の回転による駒位置変換に玉移動を加え飛躍的に手数が伸びました。謎ときの部分も前回同様凝っており、長手数ということだけに留まっていない内容には解答者も驚きを隠せません。それにしても北村さんの構想力・それを実現する作図力には驚かされます。PWCばか詰の第一人者たる位置を歩かれていることは間違いありません。今後どのような新しい構想作を趣向作を見せてくれるのか・・・真に楽しみです。 * 北村太路 「前回のは不動玉でしたが、玉も移動できることに気づいて、手数がぐんと伸びるかと思いましたが、倍にしかなりませんでした。盤面を広く取っている割には、1サイクルの手順が短く、また回転角度も前回の270度から180度ちょっとに落ちているせいかと思います。内容はあまりないです。と金だけだと駒が足らずに金を入れることになったので、とりあえず最後に四角に集まるようにはしてみました。」 解答者の思いに比べて実に冷静な作者です。本当にすごい作品なんですがね〜金のブロックはちょっとしたアクセントでした。 橋本孝治 「”今度は盤面を大きく回転させる趣向か”と思って解き始めたら、これが全然回らない。左側が可動式になっていて、ここで成桂を生成する仕組みになっていることになかなか気付きませんでした。その後も、2つめの成桂を作る前に銀を移動させたり(順番を前後すると2手長くなる)、64銀→65銀→55銀の移動を38手で済ませたりなど、さまざまな手数短縮の工夫が必要でした。本当に面白く、やりがいのあるパズルを楽しめました。素晴らしい作品です。」 正解者2名の一人です。全員解けなければどうしようかと思っていました。正解者の評が聞けてよかったです。 小峰耕希 「解き始める前状況…正直言ってPWCの入れ替えパズルでこんな長手数物が出来ると思ってなかった。何しろ前回出題作でも約150手でしたから。それが倍!長編好きには実に嬉しい事で、他のが全て無解でも本局だけは解こうと決心。 解図1回目…最初は普通に竜を反時計回りで回していこうとしたが、それは桂に阻まれて駄目。という事で次に玉を左に追ってみる、成程、攻め方王は87桂の成生限定のためにあるのか。75桂も95に持って来て成らせて、これで行けそう。…と思ったが、その後85銀を単純に時計回りで持って来ようとしたため大幅手数オーバー。あれやこれやで可成短縮したが、それでも315手解。ここでパラの月末追い込み解図のために中断。 解図2回目…パラの各コーナーに解答を送ってから再度挑戦。ここで収束(27同銀不成以下)手順の大幅短縮案(結果的には正解手順)を発見。それまではもう一周多く竜を回して詰まそうとしていた。解けたか! と思いきや手数計算をすると303手解。収束は問題無さそうだし、中盤のぐるぐる回るだけの所は変化しようがない。すると前半に問題がある? しかし破調で銀をより早く送る方法は研究し尽くした筈だし、どこが問題かわからない。この後パラ8月号フェアリーランドと、将世のサロン出題作を解き始めたため、本局は再度中断。 解図3回目…締め切りも近いしそろそろ何とかしなければと事で考え直す。よくよく見ると従来案40手目付近で一ヶ所非限定がある事に気付く。そうか、これ以前のどこかに問題があるに違いないと、1手毎に再検証。結果的にわかった事は、銀を84に移動した後、すぐに75に動かさなければならないのに、75から86に移動した桂を、先に95→87と成らせてしまい、その後に銀を84→75としていたために、2手ロス+桂成/95竜の次に85or86の非限定が生じたのでした。 総括…上記のような紆余曲折を経て、遂に感動の301手解に到達!最初手数を見た時には、前回と同じように後半ただ銀を回すだけだと、見掛け倒しの冗長になりはしないかと心配したのですが、序の二枚桂の退け方、見事に限定された銀の送り方、そして極めて論理的な収束、更にに金が詰上りで正方形を成してるではありませんか! お世辞抜きで最後まで緩み無い手順です。どこまでがfm発見部分なのかわかりませんが、この作品を完成させた創作力は実に素晴らしいと思う。作者及び自力解者に拍手! (後者になれて良かった)創作秘話(長文なのは間違いなし)も本当に楽しみです。最後に…昨日解けた興奮を引きずったまま書いたので、いろいろ文章上拙い所があるかも知れませんが、解図過程を忘れない内に書いておきたかったので、あえてそうしました。ご容赦下さい。」 根性の自力正解と感想です。熱い思いが伝わってきますね。 隅の老人B 「301手詰、気が遠くなる。だいぶ駒を動かしたが、戦意消失、参りました。これが冬なら炬燵の上で、もう少し頑張れるのだが、今は孟夏で暑さ負け。完全にダウン、降参です。」 ひたすら作戦では301手は長すぎたでしょうか 若林 「うーん。悔しいけれど作品展中初の無解です。詰むことは詰んだのですが手数オーバー。それでも、PWC版知恵の輪という発想と、第1号としての密度の濃さに拍手。」 隅の老人Bさんとともに若林さんも無解。それだけにいかに難しかったかが分かります。 総評&解答成績
【総評】
北村太路 「総評というか感想ですが、やはり自力で解かないと感じれない部分が大きいようです。簡単なのだけやっていてはダメですね。でも、難しいのはどうやったら解けるかさっぱりわからないです。」 北村さんのが一番難しかったんですが・・・ふふふ 橋本孝治 「今回の目玉はやはりPWC8ですが、PWC7も素材としては大きな可能性を秘めていると思います。どちらも研究が進んで大発展をすることを期待します。」 小峰耕希 「いつも通りって言いますか、相変わらずって言いますか、予定通りと申しますか、今回も大本命が解けた割に、全解には程遠い成績でした。そういえば、以前伊達君がブログで、フェアリーはパラ出題作の方が解き難いという趣旨の発言をしてましたが、僕はどう考えても詰パラの方が解答成績が良いですねぇ。今月も1題しか残ってないし。もしや僕は異常感覚なのでしょうか!?そうそう、先月末にTop\の選考をしていたら、ビックリする事が1つありました。アンチキルケ作品展の結果発表で、確かに僕が正解者扱いされているのに、実は誤解だったのです(伊達君初登場作です)。やっぱりここに解答する際は、解答審査は自分でfm動かしてやらないと、という思いを強くした一件でした。」 私って余り解答審査してないですね〜失礼しました もず 「とりあえず、301手以外を解きました。」 隅の老人B 「解ければ勿論嬉しいが、解けない時も解答発表を待つ楽しみがある。 若い頃は、なにがなんでも解いてやろうの気持ちがあったが、70才の老人ともなると、そんな気迫は何処へやら。解答発表は、まだかいな、どんな妙手があったのか、そんな思いで待っている。 8は降参ですが、解けた人も、さぞ解答書きが大変だろうな。暇だと、いろいろ考える。」 作者の解答には301手べた書きでした。頭が下がります。 若林 「確かに北村氏に脱帽、という台詞を繰り返すことになりました。それも無解という形で。いやはや、参りました。」 それでもまた楽しみです * 【解答成績】
解答者数 6名 うち全題自力正解者 1名 全題正解者は橋本孝治さん唯一人でした。8番を解いた小峰さん、他の作品もよろしくね。 |