東人の新居浜生活/新居浜見聞録/ Part 14
新居浜の住まいの近くに西中学校があった。
中学校から合唱部の練習の声が聞こえてくる。
「ア〜エ〜イ〜オ〜ウ〜」と発声練習していることもある。
この発声練習を、娘は「カ〜エ〜リ〜ヨ〜ル〜」と聞いていた。
意味のある歌詞であると思ったのだろうが、「帰りヨル」という新居浜の言葉で聞き間違えていた。そんな歌がある訳もないが・・・。
歌の歌詞には子供には難しいものが少なくない。
東人も、小学生の一年生のころ、音楽の教科書の最後に載っていた「君が代」の歌詞の理解に苦しんだことがあった。
「君がヨ 蜂に・・・ 刺され ・・・・お隣で」
赤とんぼの歌についても、
「夕焼小焼の、赤とんぼ 負われて見たのは、いつの日か」
「追われてみたのは」と、赤とんぼが子供に追われたことの歌かと思っていた。
新居浜の言葉を知ってから、「椰子の実」の歌詞を勘違いしていた人がいるのではないかと思うようになった。
「名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実一つ」
「流れ寄る」を「流れヨル」(流れている)と思っていた人はいないだろうか?
新居浜に来て、人々の郷土愛が太鼓祭りに現れるのを感じた。
盆や正月より太鼓祭りに重きを置いている人も多い。
新居浜に来てから「四国三大祭り」ということを聞いた。
徳島の阿波踊り、高知のよさこい踊り、そして、新居浜の太鼓祭りが三大祭りということのようだ。
東北の三大祭り(仙台の七夕祭、青森のねぶた祭、秋田の竿燈まつり)は有名であるが、四国の三大祭りは、新居浜に来る以前には聞いたことがなかった。
一般常識クイズとして、街角で四国4県の名前を聞いても全て答えられる人が少ないのが四国の現実である。
帝国書院が調べた小学4〜6年生に聞いた都道府県の認知度では、最高の北海道(99.1%)と最下位の福井(27.6%)の間で、高知(38.0%)、香川(33.9%)、愛媛(32.7%)、徳島(30.6%)と下位グループに位置する。
そんな四国の三大祭りは何かと問われても答えられる人は僅かであろう。
徳島の阿波踊りは有名であり、これは多くの人が答えられるだろう。
四国に少し詳しければ、高知のよさこい踊りが思い浮かぶだろう。
さて、四国三大祭りの三つめは?。
新居浜の人は口を揃えて「新居浜太鼓祭り」を挙げる。
インターネットで「四国三大祭」で検索すると、やはり太鼓祭りが大半であるが、その他に宇和島の和霊大祭がヒットする。
宇和島の人は、和霊大祭(牛鬼まつり)を四国の三大祭りに挙げている。
牛鬼が練り歩く祭りも四国の独特の祭りとして知られているだろう。
東人は宇和島の和霊大祭は見たことが無く、どちらを採るか判断できない。
「四国三大祭」の検索では、太鼓祭りと和霊大祭のことが出てくるが、阿波踊りやよさこい踊りのサイトはヒットしなかった。徳島や高知の人でさえ三大祭りとは何か?と聞かれても三つめがわからないのではないだろうか?。
そもそも、三大祭りとは誰が定めたものだろうか?。
日本の三大祭りについて調べると、これにも諸説があるようだ。
山王祭(東京)、天満天神祭(大阪)、葵祭(京都)
山王祭(東京)、天満天神祭(大阪)、祇園祭(京都)
葵祭(京都)、住吉祭(大阪)、おくんち(長崎)
その他、三大○○なるものは多くあるが、それに挙げられるものが4ヶ所以上あったりもする。複数の箇所が名乗りを上げている場合のようだ。
三大○○とは、別に権威ある所が定めたものでは無さそうである。それぞれの地元が独自に名乗りを上げ、それが多くの人に認知された場合には一般にも通じるようになるのだろう。
複数の地元が名乗りを上げれば、三大○○といわれるものも4ヶ所以上となることもあり得る。
それぞれの人が地元への愛着を込めて、誇れるものを三大○○と定めてPRして良いのだろう。
2003年5月18日に、四国の祭りが一堂に会する企画として「四国の祭りinサンポート高松」が開催された。
四国の各県から代表的な祭りが参加するようだが参加する祭りは・・・・
阿波踊り ・・・これは当然。
よさこい踊り・・・これもうなずける。
讃岐国分寺太鼓・・・香川にこんな祭りが有ったんだ。
西条祭りだんじり・・・ ナニ? 愛媛代表は西条祭り?。
愛媛県内にはこの選定に疑問を抱く人も多いだろうが、サンポート財団は四国各県の代表的な祭りをこのように選定したという一例に過ぎない。
このイベントの直前には「四国の祭りinサンポート高松」のポスターが西条市内では張られていたが、新居浜市内では見かけることは無かった。
たとえ新居浜でこのポスターが張られていたとしても、すぐに剥がされてしまったであろう。
それほどに、太鼓祭りに対する新居浜市民の誇りには強い物を感じる。
新居浜の人も、太鼓祭りは阿波踊りやよさこい踊りに次ぐものとして、四国の三番目の祭りと位置づけている。
阿波踊りやよさこい踊りと比べると、太鼓祭りの観客動員数は少ないであろう。
これには、祭りの性格の違いが影響していると思う。
阿波踊りやよさこい踊りは、目抜き通りで祭りが行われ、祭りの時期にそこに行けば祭りを楽しめる。
よさこい踊りは見たことが無いが、阿波踊りでは、市内数カ所に設けられた演舞場に行けば、全ての連(踊りのグループ)が最大の踊りを披露しているのを見ることができる。
観客が固定し、その前を祭りが動いていく。
太鼓祭りは、祭りの性格上、各所の神社や会場で決められた日時に祭りが行われる。
また、太鼓台が「かきくらべ」の会場に移動するまでの間、見物人は太鼓台と共に移動する。
すなわち、動いている祭りに合わせて観客も動いていく。
この性格のため、地元の人のガイドがなければ余所の人は太鼓祭りを見ることが難しいのが現状である。
余所から見物に来ようと思う人には、何時、何処に行けば祭りが見られるのか、その場所も不案内の場合があるだろう。
開催場所が分かっていても何処に駐車すれば良いかが分からずにいることは無いだろうか?。
東人も、新居浜に来た当初は何処に見に行けば良いか分からなかった。
また、山根公園の統一かきくらべを見物に行こうとして、駐車場にも入れずに渋滞に巻き込まれている間にかきくらべが終わってしまったこともあった。
似たような性格の西条祭りについても、どこに車を停めて行けば良いのか分からず、今だに見に行ったことが無い。
このサイトでも祭り見物のコツを紹介しているが、事前に情報を充分に収集してから祭り見物に出かけなければならない。
祭りの性格上のハンデはあるが、市外からの見学者を配慮した祭りの運用は可能ではないだろうか。
見学者のための配慮として、以下のようなことが思い当たる。
・見学者のための駐車場を確保して、会場付近の交通は規制する。
・新居浜駅や駐車場からシャトルバスを走らせて、その時点で開催されている祭り会場までのアクセスを確保する。
・その年の運行表や会場へのアクセス方法を紹介するガイドブックを発行し、新居浜駅などで配布する。
・駅や祭りの会場に見学者の案内役としてボランティアガイドを配置する。
新居浜の太鼓祭りは、小さな御輿を繰り出す余所の祭りに比べても壮大なスケールで、一見の価値はあるかと思う。
多くの観光客に太鼓祭りの醍醐味を味わってもらうことにより、四国の三大祭りとしての認知も広まるのではないだろうか?。
マイントピア別子のホームページにて、オリジナル製品として「解凍二重面層」という名前の銅製解凍プレートが売られているのを見つけた。
マイントピア別子で実物を見た。300mm×182mm×2mm の銅板であった。銅の比重8.93 で計算すると、約975グラム とやや重い。
価格が\2000で、やや高いようにも感じて、直ぐには購入しようとは思わなかった。
しかし、これは銅そのものの製品であり、新居浜に居たことの思い出にもなるであろうと考えて、その後に購入した。
「解凍二重面層」の断面を見ると2枚の銅板を張り合わせてあるように見えた。そのために「二重面層」という名前がついているのだろう。
素材の銅地金の相場で計算すると、この重さでは\200程度であろうが、二枚の板の接合という特殊加工が施されているため、この価格となったものと思われる。
銅という素材の熱伝導率の高さと抗菌作用をセールスポイントとしている。
その効果については未確認であるが、理論的には解凍効果は高いはずである。
その他に、マイントピアでは、以前より流しに置く銅の三角コーナーが売られていて、当家でも購入して使用している。
これも銅の抗菌作用によりヌメリが生じないことで重宝している。
解凍二重面層はマイントピア別子のホームページからでも購入できる。
新居浜出身の人や滞在経験のある人も、解凍二重面層などの銅製品を家庭に置いて、銅により栄えた新居浜のことを思い出されてはどうだろうか?。